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2025.12.15

200万円の呪いから親子を解放する、たった一つの方法


1.これは他人事ではない。「200万円の叫び」が突き刺さる理由

先日、Yahoo!ニュースに掲載されたLASISAの記事が、X(旧Twitter)で8万件以上の「いいね」を集め、大きな反響を呼びました。

「落ちたらお前が200万払えるのかよ!」
小6男子の叫びにネット震撼…中学受験を控えた子どもたちの“異常すぎる日常”とは
(LASISA, Yahoo!ニュース)

https://news.yahoo.co.jp/articles/d5df2179a9bd188fb6829d175f4c4f9b32fef475

記事によると、
中学受験を控えた小学6年生の男子が、家庭科の授業中に隠れて塾のテキストを解いていました。
それを注意した教師に向かって、半泣きで投げつけた言葉が、とても衝撃的でした。

「じゃあ、これで落ちたらお前が200万払えるのかよ!」

この「200万円」という数字は、
小4〜小6の3年間、大手進学塾に通った場合の費用(約200〜300万円)とほぼ一致すると言われています。

ここで多くの親御さんがゾッとしたのは、

  • 「特殊な家庭の話」ではなく
  • 「うちの子も、いつか同じことを叫ぶかもしれない」というリアルさ

ではないでしょうか。


  • 「これだけお金をかけているのだから、受かってほしい」
  • 「ここまで頑張らせてきたのに、落ちたらかわいそう」

そんな親としてはごく自然な思いが、
時間をかけてじわじわと形を変えていくと、
やがて「200万円の叫び」になる——

この記事は、そのことを私たちに突きつけています。

そしてこの問題は、
ある一部の熱心すぎる家庭の話ではありません。

  • 塾代
  • 模試代
  • 夏期講習・冬期講習
  • 志望校別特訓……

中学受験というシステムに乗った瞬間から、
すべての受験家庭が陥りうる未来の姿でもあります。


2.なぜ子どもは「200万円」を叫んだのか?

ここからは、LASISAの記事の内容を踏まえつつ、
この叫びの背景にあるものを、少し冷静に分解してみます。

2-1.親の不安の伝染:「投資額=自分の価値」という歪んだ自己認識

記事中では、こう指摘されています。

  • 200万円は、本来「子どもが知る必要のない大人の事情」
  • それが12歳の口から咄嗟に出たのは、
    日常的に「これだけお金がかかっている」「落ちたら無駄になる」といったプレッシャーを浴びてきた証拠だろう

つまり、

親の不安
 ↓(言葉・表情・ため息)
子どもの自己認識

という「不安のバトンリレー」が起きている、ということです。

親の頭の中には、こんな本音が渦巻きます。

  • 「こんなお金をかけて、本当に報われるんだろうか」
  • 「この子が将来自立できるか不安でたまらない」

これは、子どもを思うからこその、不安です。
しかし、その不安が

  • 「こんなにお金かけてるんだから」
  • 「落ちたらどうするの」

といった言葉や態度で漏れ続けると、
子どもは次第にこう感じるようになります。

「この200万円分の成果を出せなかったら、
自分には価値がないのかもしれない」

「投資額=自分の価値」
その極端な形が、あの一言です。

「(200万円を無駄にした人間だと思われたくない。そんなの、耐えられない)」

だからこそ、あの叫びは単なる「生意気な反抗」ではなく、
自分の存在価値を守ろうとする、ギリギリの防衛反応にも見えます。


2-2.逃げ場のない日常:「尾行事件」に象徴される監視の空気

LASISAの記事では、東京都千代田区で起きた「尾行事件」も紹介されています。

  • 公立小学校でもクラスの約8割が中学受験をする激戦区
  • 受験することをクラスメイトに隠していた男の子が、
    塾に行く途中で本当に尾行され、ビルの前で問い詰められる
  • とっさに「歯医者」と嘘をついて逃げたが、
    友達には「絶対ウソだろ!受験だろ!」と笑われた

一歩引いて見ると、なかなか強烈な光景です。

  • 「どこの塾か」「どのクラスか」「志望校はどこか」が、
    子ども同士のステータスであり、時には監視対象になっている
  • 受験する側も、受験しない側も、
    互いをその基準で測る空気から逃れられない
  • 結果として、
    学校・塾・家庭が、全部「試験会場」になってしまう

こうなると、子どもたちには「素の自分に戻れる場所」がほとんどありません。
ニュースのタイトルにある異常すぎる日常とは、
まさにこの「逃げ場のなさ」を指していると言えるでしょう。


2-3.努力の空回り:「模試後の暴走」「夜中の幻覚」

記事には、SNSに寄せられた限界エピソードも紹介されていました。

  • 秋の模試で偏差値が10下がり、
    「勉強なんかクソくらえ!」と皿を投げて暴れた小6
  • 1日12時間の勉強を強いられ、
    「問題が追いかけてくる……」と夜中に幻覚を見て倒れた小6女子
  • 神社で「落ちたら家を出る」と本気で誓わされ、
    嘔吐し、それ以来神社がトラウマになった元受験生

これらは、本来なら即・専門家レベルのSOSです。
にもかかわらず、
「過熱する中学受験のリアル」として、どこか「あるある」のように紹介されてしまう。

ここで問題なのは、

  • 「時間を増やせば結果が出る」という昭和型の根性論が、
    そのまま令和の子どもに適用されていること
  • 「何時間やったか」だけがクローズアップされ、
    「どの力が、どう伸びているのか」が全く見えないこと

暗闇の中を、ゴールも分からないまま全力疾走している——
そんな頑張り方が、
心と体をすり減らす「努力の空回り」を生んでいます。


3.「200万円の呪い」の正体は、不確実で見えないシステム

では、この「200万円の呪い」の正体は何でしょうか。

3-1.問題は「金額」そのものではない

中学受験にかかるお金は、
塾・講習・模試・交通費・教材費などを含めると、
3年間で200〜300万円前後になることが多いと言われます。

ここでの本質は、

  • 200万円そのものが高いか安いか
    ではなく、
  • 「200万円かけても、何が、どれだけ伸びたのかが見えにくい
  • 「200万円かけても、合格するかどうか分からない

という、「高額 × 不確実 × 不透明」なシステムになっている点です。

この不透明さが、

  • 「本当にこれでいいのか」
  • 「もっとお金をかけるべきなのか」
  • 「やめたら全部無駄になるのでは」

という、親の慢性的な不安を生み出します。
その不安が、冒頭の小6男子のような叫びとなって噴き出す——
これが「200万円の呪い」の正体です。


3-2.本来、中学受験で得られるはずの価値とは?

とはいえ、中学受験をすることで得られる価値も確かにあります。

  • 計画的に学ぶ力
  • 集中力
  • 知識量
  • 目標に向かって努力する経験

これらは、どれも素晴らしいものです。

しかし問題は、
「合格」という一点でしか価値が測られない瞬間、
そのすべてが「ゼロか100かのギャンブル」になってしまう
ことです。

本来、中学受験は、
「人生の土台となる力を鍛えるためのプロジェクト」
であるべきです。

にもかかわらず、
私たち大人の側が、
「偏差値」「合格実績」「投資額」だけに意識を奪われてしまうと、
そのプロジェクトが「親子を追い詰めるゲーム」に変わってしまいます。


4.今の子どもたちに本当に必要な力とは?

ここで、一度立ち止まって考えたいのが、

「そもそも、今の子どもたちにとって
本当に必要な力、本当に大切なものとは何か?」

という問いです。

AI、少子高齢化、グローバル化…。
親世代とはまったく違う前提の中で、
子どもたちはこれからの社会を生きていきます。

ロジカルAIスクール(ロジスク)で私たちが大事にしているのは、
次の4つの力です。

4-1.自分で考える力(思考力)

  • 「先生が言ったから」
  • 「みんながそうしているから」

ではなく、

  • 「なぜそうなるのか?」
  • 「自分はどうしたいのか?」

を、自分の頭で考える力です。

中学受験の勉強は、本来この力を鍛えるチャンスです。
しかし、
「とにかく正解を早く出すこと」だけに偏ると、
“思考の省略”ばかりが上手くなってしまう
危険があります。


4-2.言葉にする力(言語化)

AI時代において、
「何を知っているか」よりも重要になるのが、

  • 「何を考えたのか」
  • 「なぜそう思ったのか」
  • 「それをどう言葉にして、人に伝えるのか」

という言語化の力です。

ロジスクでも、AIを使った探究の中で
「自分の考えを3行でまとめて発表する」
「相手の意見に“なるほど+一つ質問”で返す」
といった練習を繰り返します。

この力が育っている子は、

  • 先生やAIに“うまく質問できる”
  • 自分の弱点を“ちゃんと説明できる”

ので、結果として伸びるスピードが速くなります。


4-3.試行錯誤する力(失敗から学ぶ力)

AI時代のキーワードは、
「完璧よりも、試行錯誤」です。

  • まずやってみる
  • 失敗する
  • 何が悪かったかを振り返る
  • 改善して、もう一度やってみる

このサイクルを回せる子は、
AIの力もどんどん引き出せるようになります。

逆に、

  • 「一度で完璧にやらなきゃ」
  • 「失敗=怒られること」

という価値観が強すぎると、
AIにも質問できず、
「分からない」を隠すのが上手い子になってしまいます。


4-4.自分の人生を選ぶ力(主体性)

最後に、根っこの部分として大切なのが、
「自分で選ぶ」主体性です。

  • 受験する/しない
  • どの学校を目指すのか
  • どんな学び方が自分に合っているのか

子どもが小学生のうちは、
もちろん親が舵を取る場面も多いでしょう。

それでも、どこかのタイミングで

「これは、お父さんお母さんのための受験じゃなくて、
あなた自身の人生のための選択なんだよ」

というメッセージを渡してあげる必要があります。

そのためには、
「偏差値」とは別軸の“価値”を、家庭の中に持っておくことが欠かせません。

  • 新しいことに挑戦する姿勢
  • 自分の意見を言ってみる勇気
  • 人の役に立とうとする気持ち

こうした人間としての土台こそが、
AI時代を生き抜くうえでの最大の武器になると、私は考えています。


5.ChatGPTは「全部やってくれる魔法」ではなく、この力を育てる道具

ここまで読んでいただいたうえで、
ようやくAI(ChatGPT)の話になります。

AIは決して「全部やってくれる魔法の杖」ではありません。
しかし、使い方を工夫すれば、
先ほどの4つの力——

  1. 自分で考える力
  2. 言葉にする力
  3. 試行錯誤する力
  4. 自分の人生を選ぶ力

を育てる非常に強力な「道具」になります。

5-1.子どもにとってのChatGPT

● 絶対に怒らない「家庭教師」

「この問題のどこが分からないのか、自分なりに説明してみます。
間違っていても怒らないので、ゆっくり聞いてください。」

とプロンプトを入れてから質問させると、

  • 自分の言葉で説明する
  • 分からない部分を自覚する

という考える・言語化する練習になります。

● 弱点をピンポイントで克服する「専属コーチ」

「最近間違えた算数の問題の特徴は、
・比の文章題
・速さの文章題
・図形の応用問題
です。
これらを集中的に克服するための1週間の勉強計画を、1日90分以内で作ってください。」

といった使い方をすれば、

  • 自分の弱点を把握する(メタ認知)
  • 限られた時間で、どこに集中すべきかを考える

という、主体的な学び方につながります。

● 勉強を「自分のゲーム」に変えるエンジン

「鎌倉時代の人物と出来事を覚えたいので、
僕が主人公の物語にして説明してください。」

「理科の状態変化の単元を、4択クイズ10問にして出題してください。」

こうして「遊び」を混ぜることで、
工夫して学ぶ力が育ちます。


5-2.親にとってのChatGPT

● 深夜のカウンセラー

「中学受験をさせている母親です。
塾代と成績のことで不安がいっぱいで、
正直、子どもにイライラしてしまう自分も嫌です。
この気持ちを整理し、少しラクになる考え方を一緒に考えてください。」

と打ち込むだけで、

  • 感情を言葉にすること
  • 自分を俯瞰して見ること

の手伝いをしてくれます。
親が少しラクになることは、
結果的に子どもの安心にも直結します。

● 冷静な軍師&家計コンサルタント

「この冬、志望校別特訓(約20万円)をすすめられました。
本当に必要かどうか判断するために、
塾の先生に確認すべきポイントと質問リストを作ってください。」

こうした使い方をすることで、

  • 「全部申し込まないと不安」から
  • 「必要なものを選び取る親」へ

と、親自身の主体性を取り戻すことができます。


6.まとめ:「200万円の呪い」を解く鍵は、何を伸ばしたいかを決めること

最後に、ポイントを整理します。

  • 小6男子の「落ちたらお前が200万払えるのかよ!」という叫びは、
    特殊な家庭の話ではなく、
    中学受験というシステムが生み出した構造的な声でもある。
  • 背景には、
    • 親の不安の伝染
    • 逃げ場のない日常(尾行事件など)
    • 根性論だけの長時間勉強=努力の空回り
      がある。
  • 本当の問題は、
    「200万円」という金額そのものではなく、
    「高額 × 不確実 × 不透明」なシステムに親子が飲み込まれていること
  • だからこそ、
    「今の子どもたちに本当に必要な力は何か?」
    を一度立ち止まって考える必要がある。
    • 自分で考える力
    • 言葉にする力
    • 試行錯誤する力
    • 自分の人生を選ぶ力
  • ChatGPTをはじめとするAIは、
    これらの力を育てる道具として使うことで、
    中学受験を
    • 「親子を追い詰めるギャンブル」から
    • 「親子の絆を深め、子どもの主体性を育てるプロジェクト」
      へと変えていくことができる。

もう一人で抱え込まないでください。最初の一歩を一緒に。

もし今、

  • 「うちのやり方、このままで本当に大丈夫かな」
  • 「合格させたい気持ちと、子どもの限界サインの間で揺れている」
  • 「AIやChatGPTをうまく勉強に取り入れたいけれど、やり方が分からない」

と感じているなら——
どうか一人で抱え込まないでください。

ロジカルAIスクール(ロジスク)では、

  • 中学受験をする/しないにかかわらず
  • 「AIを味方にして、親子にとって一番いい学び方を一緒に設計する」

ための無料AI活用相談、無料体験会を行っています。

「200万円の呪い」に振り回されるのではなく、
「この子の“本当に大切な力”をどう伸ばすか」を一緒に考える——。

その最初の一歩を、ロジスクと一緒に踏み出してみませんか。

著者: 川島優貴
所属: AIパートナーズ株式会社 代表取締役/ロジカルAIスクール代表

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