なぜロジスクをオープンしようと思ったのか
AI時代に子どもたちへ届けたいもの
AIが当たり前に使われる時代。
世の中では、AI講座やセミナーが一気に増えました。
しかし、NFTやAIの世界にどっぷり関わってきた立場から、どうしても拭えない違和感があります。
それは
技術の話ばかりで、使う人の人生が良くなる話がほとんどされていない
ということです。
この違和感こそが、ロジカルAIスクール(ロジスク)をオープンしようと決意した出発点でした。
技術の説明はあっても、自分ごとにしてくれる人がいない
私はもともと、NFTというデジタル証明の技術を使ったアートのプロデュースをしていました。
新しいテクノロジーが出てくるたびに、多くのセミナーが開催されます。
けれど、その多くは
- 難しい専門用語のオンパレード
- ブロックチェーンの仕組み
- トークンがどうこう
- アルゴリズムがどうこう
といった内容に終始してしまうことがほとんどです。
参加者は本来
- これを使うと自分の仕事や生活はどう変わるのか
- 自分にも使えるのか
- 何から始めればいいのか
を知りたくて来ているはずなのに、セミナーが終わるころには
何となくすごそうだけど、結局よく分からない
というモヤモヤを抱えたまま帰っていく。
これは、例えるなら
車に乗ってみたい人が集まっているのに、
エンジンの構造や化学反応の話だけを延々と聞かされるセミナー
のようなものです。
本当に知りたいのは
- どうやって運転すればいいのか
- どんな場面で役に立つのか
- 自分の暮らしはどう変わるのか
のはずです。
AIの世界でも、同じことが繰り返されていた
AIの世界に足を踏み入れても、この構図は変わりませんでした。
- LLM
- パラメータ
- トランスフォーマ
- ディープラーニング
こうした単語から話が始まるセミナーがとても多いのが現実です。
もちろん、こうした技術があってこそAIが動いているので、開発者の方々には大きな敬意があります。
ただ、私が日々向き合っているのは
- 忙しいビジネスマン
- 忙しい経営者
- 少しでも生活を良くしたい主婦の方
といった方々です。
その人たちが本当に知りたいのは、
- 要は何ができるのか
- 自分にも使えるのか
- どれだけ便利になるのか
という 自分の現実とつながった話 です。
技術の仕組みから説明を始めてしまうと、多くの人は頭が追いつかず、正直なところ話を聞いていられない。
中には眠ってしまう方すらいます。
なぜか。
今の自分には必要だと感じられない話だから です。
使い方から伝えると、人は一気にワクワクし始める
一方で、私が講座で意識しているのは
- あなたの仕事のこの部分にこう使える
- この手順なら、今日から再現できる
- ここだけ覚えれば、今より確実に楽になる
という、使う側の目線から始めることです。
すると、参加者の表情が明らかに変わります。
- ここをAIに任せたら、残業が減るかもしれない
- 部下にもこのやり方を覚えてもらえば、チーム全体が楽になる
- 副業でこういうサービスにできないかな
など、次々にアイデアが出てくるようになります。
この瞬間の空気は、本当に気持ちが良いです。
誰一人として寝ていません。
むしろ
- もっと質問してみたい
- 画像も生成してみたい
- これもできるのではないか
と、ワクワクが止まらない顔になります。
ワクワクしながら、自分の生活や仕事に結びつけて考え始める人は、間違いなく伸びる人です。
AIは、そういう人の能力を何倍にも増幅してくれると感じています。
ChatGPTはハサミ、企業ツールは裁断機
先日、生成AI関連の大きな展示会を視察したときのことです。
- 自社独自の営業支援AI
- 自社独自のマーケティング分析AI
- UIだけ変えて中身はほぼChatGPTというサービス
そういったツールがたくさん並んでいました。
私の目には、
中身にChatGPTというハサミを入れた裁断機
に見えました。
本来は、ハサミそのものの使い方を身につけた方が、ずっと応用が効きます。
しかし、ハサミの便利さを教えてしまうと裁断機が売れにくくなるため、ハサミの話はほとんどされない。
多くの人は、自分の現状や目的を深く考えないまま、なんとなく良さそうだからと裁断機を買おうとしてしまう。
私はこの状況に、強い危機感を覚えました。
AIは副業ツールではなく、人間の可能性を拡張するパートナー
最近、ネット上では
- AIで副業
- 月10万円を目指そう
といったコピーを多く見かけます。
副業自体を否定するつもりはありません。
ただ、AIは本来その程度で収まる規模のものではないと感じています。
AIは、スマホ以上のインパクトで、人間社会を根底から変える可能性をもった技術です。
- 経営アドバイザー
- 翻訳家
- 企業アドバイザー
あらゆる仕事が、AIによって拡張されていきます。
必要なのは、特別なプログラミングスキルではなく、
何をどう伝えたいのかを言葉にする力
です。
実感した、AIと人が組んだときの力
ある大企業の会長と、アフリカの大使が会談していたときのことです。
大使は日本語を話しますが、完璧ではありません。
会長は日本語で一生懸命に想いを語っていましたが、その全てが伝わっているとは言い難い状況でした。
そこで私は、
- 会長の話を録音する
- 録音を文字起こしする
- その内容をAIで整理し、構成し直す
- それを大使の母国語に翻訳する
という流れで、会長の本当の想いを大使に届けました。
ここで重要なのは、
- AIが勝手に全自動でやってくれたわけではない
- どこをどう抜き出し、どんな順番で伝えるかは、人間である私が考えた
という点です。
AIは思考の代わりをする神様ではなく、思考を拡張するための道具です。
AIに仕事を奪われるのではなく、AIを拒否した人の仕事が奪われる
これから数年の流れを、私は次のように見ています。
- 2025〜2026年
AIを使っていることを隠しながら、圧倒的な成果を出す人が増える - 2026年末〜2027年
AIを駆使して、とんでもない金額を稼ぐ個人が登場する - 2027年以降
世の中が
あの人たちはAIを使っているからすごいらしい
と気づき始め、仕事でAIを使うのはズルいという議論が起こる - 2028年頃
反対していた人たちですら、気づかないうちにAIが作った資料を使うようになり、
最終的に
使いこなす人
これから使い始める人
頑なに使わない人
に分かれていく
このとき、仕事を失うのはAIではなく、
AIを頑なに拒否し続けた人のポジション だと考えています。
それでも最後に残るのは、ワクワクと言語化と考える力
AIによって多くのスキルが自動化され、価値が下がっていく時代に、最後まで残るものは何か。
私はこう考えています。
- 言語化能力
- 思考力
- 想像力
もっと噛み砕くと、
ワクワクする気持ち
です。
個人の意思が伴わない、やらされ仕事はどんどんAIに置き換えられていきます。
逆に、
- 何をやりたいのか
- どうしたいのか
- なぜそれをやりたいのか
という自分の意思を持ち、それを言葉にできる人の価値は、これから一段と高まっていきます。
だからこそ、子どものうちからこの感覚を育てたい
ここまで大人の話をしてきましたが、私が本気で変えたいのは、次の世代です。
大人向けのAI講座や企業研修を続ける中で、
もっと早くこの感覚を持てていたら、人生の選択肢はもっと広がっていたのにな
と感じることが何度もありました。
- AIを怖がるのではなく、面白がれること
- 技術の中身より、どう使うかを考えること
- AIに命令されるのではなく、AIに指示を出す側に立つこと
これは本来、子どものうちから育てられる力です。
そこで私は、幼児教育のプロである先生方とチームを組み、
AI時代に必要な考える力、創る力、伝える力を育てる場として、ロジカルAIスクールをオープンしました。
ロジスクで育てたい力
ロジスクで大事にしているのは、次のような力です。
- 自分なりに考え、自分の言葉で説明する力
- AIをただ遊び道具として使うのではなく、自分のやりたいことを実現するための道具にできる力
- 失敗しても面白がって、試行錯誤を続けられる力
AIや3Dプリンター、動画生成など、最新の技術はたくさん使います。
けれど、ゴールはあくまで
ワクワクしながら自分の頭で考えられる子を育てること
です。
保護者の方へお伝えしたいこと
AIは、子どもの可能性を奪う存在ではありません。
正しく付き合えば、子どもの可能性を何倍にも広げてくれる存在です。
しかし、それを活かせるかどうかは、ツールではなく
それを使う人の力
にかかっています。
だからこそ今からできることは、
- AIに触れてみること
- AIを怖いものではなく、道具として捉え直すこと
- 子どもがワクワクしながら考え、試せる環境を用意してあげること
だと考えています。
ロジスクは、そのための場所として立ち上げました。
もし、
うちの子には、AIに振り回される側ではなく、AIを味方にできる人になってほしい
そう思われるようでしたら、ぜひ一度ロジスクを覗いてみてください。
ロジカルAIスクール代表
川島優貴